60歳までに老後資金をためることも、ある意味FIRE【書評:働き方2.0vs4.0】

FIRE思想

「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」の著者・橘玲氏の2019年出版の書籍「働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる」を読みました。

他の書籍でも書かれているサラリーマンの不遇というトピックと、FIREやギグワーカーという新しめのトピックについても書かれていて、既刊を読んでいても面白い内容でした。

 

サラリーマンが嫌だと思っていることが3点あがっていたのですが、その中の1つ「自分の能力を超える仕事の責任を負わされること」にはグサリときました。

嗚呼、これが辛いんだなと。

 

またFIREに関しては

  • 人生100年時代において、サラリーマンも定年後にはフリーエージェントになる
  • FIREする人はそのタイミングが早いだけ

というようなことが書かれていて、その通りだなと思いました。

詳細は記事本文に書いています。

 

【本書から得たFIREへの教訓】

  • サラリーマンは嫌な仕事・人間関係から逃れられないから心を病む
  • サラリーマンも定年までにフリーエージェントになるので、FIREはその時期が早まるだけ

 

サラリーマンの不満

生活は豊かになり、高度な技術が普及したのに

  • 不安に取りつかれ
  • ふさぎ込みがちで
  • 人目を気にし
  • 人間不信にかられ
  • 消費に協奔しながら
  • 近所づきあいはないも同然

となってしまっているのは何故なのでしょうか。

これはアメリカの経済学者が言っていてことで、日本だけではなく先進国全般にこのような傾向が見られます。

 

格差の拡大がある国ほど、他人への信頼感が低く、現代病も多いというデータが載っていました。

日本は他国と比べると、格差も病気も少ないです。

今の日本が良いとは感じていませんが、日本の経済は欧米の1周遅れで進行しているため、この先状況がさらに酷くなることが想定されます。

 

管理人
管理人

格差拡大が不幸を招くようですが、今の資本主義はむしろ格差を拡大させる方向へ進んでいるため、資本主義のレールからなるべく外れるのが身を守る手段だと考えています。

 

サラリーマンの嫌なこと

著者はサラリーマンが嫌だと思っていることを3点あげています

  1. 何の意味があるのか分からない仕事(ブルシットジョブ)
  2. 人間関係
  3. 自分の能力を超える仕事の責任を負わされること

 

管理人
管理人

3つ目はとても感じます。

ゼネラリストして過ごしてきてしまったので、よく分からない担当を持たされて自分の手を動かす時間も取れず、責任は負わなくてはならないというのが非常なストレスです。

 

これを続けていると病気になりそうなのが見えてきたので、給料のわりに合わないぞということで、目指すFIREです。

 

 

2つめの人間関係に関しては、日々、初対面の人と会うのは人体にとってはそもそも異常事態で多大なストレスを与えています。

人類の体は旧石器時代からほぼ変化していないため、知らない人とは遭遇しないことが日常であり、初対面の人は敵かもしれないので自動的に警戒します。

 

都会暮らしで毎日毎日警戒が働けばそれだけで精神は摩耗します。

さらにサラリーマンの場合は、関わる人を選択することができないため、ダメージは甚大です。

 

管理人
管理人

人体の構造は、知らない人と急に仲良くできるようになんてできてないってことですね。

うまくやっているように見える人は、凄いストレスを抱えているのでしょう。

 

↓書籍「会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。」でも会社を嫌いになる理由が解説されています。

 

FIREについて

著者がFIREについて、以下のように解釈していました。

日々のお金を心配することなく、会社や組織から自由になって好きな仕事をする

昔のリタイアは遊んで暮らすのを目的にしていたけれど、傾向が変わっているようだと言っています。

 

管理人
管理人

私もFIRE目指しているのは遊びたいという目的ではなく、健康のために嫌な仕事を辞めたいというものなので、考え方は近しいです。

 

好きな仕事に出会ったことが無いため働かなくても生きていける金融資産を貯めていますが、楽しいならフリーランスで働き続ければ良いと思っています。

また著者は以下のようにも書いています。

人生100年時代では誰もがフリーエージェント時代を経験する。
それが定年後なのか、FIREして時期を早めるかだけの違い。

 

老後2,000万円足りない問題のように、金融資産を貯めていなければ定年後も働き続けないと生きていけません。

そうして必要な金融資産の額が定まれば、貯まった段階で会社を辞める、ただそれだけのこと何ですよね(若くリタイアするための額は増えますけど)。

 

サラリーマンを定年まで続ければ老後安泰という時代は終了してしまったので、遅かれ早かれFIREのFI(経済的自由)について考えないといけない社会になりましたね。

 

まとめ:60歳までに老後資金をためることも、ある意味FIRE

またマイクロ法人を作ろうという結論が書かれているのかなと思って読み始めたのですが、いろいろなトピックについて書かれていて、既刊を読んでいても面白い内容でした。

今の仕事が嫌な理由は、FIRE後に仕事をするにしても繰り返さないようにやらないことリストに足しておかないとなと思いました。

 

定年までサラリーマンを続けても年金だけでは生活できない社会となっているので、FIREのFIを考えるのは誰しも必須となりました。

それならばFIを達成した時点で、仕事の選択は収入ではなく好き嫌いで判別すれば良いじゃないというFIREの流れは自然と出てくるものだと本書を読んで感じました。

 

定年までに老後資金を貯めることは、定年後に嫌な仕事を続けることを避けるための、ある意味早期退職=FIREなのだと思います。

 

【本書から得たFIREへの教訓】

  • サラリーマンは嫌な仕事・人間関係から逃れられないから心を病む
  • サラリーマンも全員フリーエージェントになるので、FIREはその時期が早まるだけ

 

↓橘玲氏の別の書籍「貧乏はお金持ち」を読んで書いた記事です。

 

タイトルとURLをコピーしました