垂直統合型の組織から脱出しよう【TEAM OF TEAMS】

ビジネス

FIREを目指している方は今の仕事に不満不安があるのではないでしょうか。

多くの企業が採用している垂直統合型の組織では労働者の不満は高まり、変化の激しい現代を生き残れない恐れがあります。

 

「TEAM OF TEAMS」では垂直統合型の組織から、機動性と柔軟性をもった組織に変わっていくためのリーダー論が書かれていましたのでご紹介します。

え?企業のリーダーじゃないからそんな内容は関係ないよ

管理人
管理人

管理人はリーダーではありませんが、FIRE目指すにあたって重要な視点を本書から手に入れました。

 

【本書から得たFIREへの教訓】

  • 垂直統合型の組織(企業)からは逃げる
  • 機動性と柔軟性をもった組織へ変革できるリーダーを見抜けるようになる

 

今の仕事に不満や不安があるようなその企業、願っていても変わりませんし我々のようなリーダーでない者が変えることは至難の業です。

本書に書かれている内容を実践できているリーダーのいる企業を見つけ出して、今の企業が潰れる前に脱兎するのが重要だと考えています。

 

それでは機動性と柔軟性をもった組織に変わっていくために必要なことを解説していきます。

 

垂直統合型の組織による成功と衰退

現代では多くの企業、組織が垂直統合型の形態をとっています。

横との繋がりは気にする必要が無く、上からの指示に従い自身の作業をただ黙々とこなせば良いというものです。

垂直統合型組織の成功と衰退の事例としてGM(ゼネラルモーターズ)のことが書かれていたので、始めにご紹介します。

GMの事例

GMが設立された後は他社を買収することよにり会社を大きくしていってました。

しかし買収元の組織のやり方を踏襲しており、1社としては統制がとれておらず効率が悪い状態でした。

 

そこで設計、製造、営業などの事業組織ごとに統合し統一ルールを制定し、上からの指示に従わせるような垂直統合型に変えました。

これにより各事業組織の人間は自身の業務のみに集中することで、GMは生産性をあげて世界のシェアを取りました。

この成功を見た他社も垂直統合型を真似するようになりました。

 

ここまで見てきた内容だと垂直統合型の組織は最強のように思えますが、同じものを安定して大量に作れば良い時代だから適していたという補足が付きます。

垂直統合型の組織のメリット・デメリットは以下です。

  • メリット:
    • 自身の仕事のみに集中できる
    • ⇒決まったことの実行は非常に効率的
  • デメリット:
    • 柔軟性と機動性がない
    • ⇒変化の激しい時代では取り残される

 

GMではエンジンキーの不良を原因として10年間の事故で死亡者をだし、大リコールに繋がったことがあります。

キーにキーホルダーが付いている等で重みが掛かるとエンジンが切れるという不良で、10年後の調査でこの状態だとエアバッグが作動しないということが判明しました。

しかしエンジンキーの不良が発覚した当時、エアバッグの担当は他の部品に関しては詳しくなく、どのように連携しているかも把握していなかったため、これが大きな問題であるということにGMは気付けずにいました。

 

エアバッグの担当者がエアバッグの知識のみ集中して高めていくことは安定した状況下では非常に効率的ですが、イレギュラーが起きた時に他の事が分からないというのは致命的になり得るという事例でした。

 

NASAの事例

垂直統合型の組織から脱却した事例としてNASAのことが書かれていたので、ご紹介します。

 

月面有人着陸の計画を発表したころのNASAはソ連に宇宙開発で大幅な遅れをとっていました。

エンジンやロケットの切り離し部など各パールについては優秀な科学者やエンジニアが対応しており、ソ連と大差があったわけではないのですが、パーツの連結部分の仕組みがうまく作れずに何度もロケット打ち上げが失敗していました。

 

その当時のNASAは垂直統合型の組織で、科学者やエンジニアは他の組織の人間に自分たちの知見を渡したくないという意識が働き、お互いのパーツの情報が不明瞭なまま連結部分を作っていたことが失敗の原因でした。

 

このままでは月面有人着陸の成功は程遠いという危機感をもった当時のリーダーが、パーツの製造を発注する先の企業まで含めた関係者全員で、ロケットに関する情報を共有するようにしました。

情報漏洩の危険性が増すことや各組織の利権が絡み、情報の共有が実現できるまでには相当な苦労をしたようですが。

関係者全員で情報を共有することで、人類発の偉業を成し遂げられました。

 

本書ではどのようにすれば組織内で情報を共有することができるようになるのかも書かれていましたので、続いてご紹介していきます。

 

意味ある情報共有を可能とするためには

情報を共有することが大事だと言われても当たり前のことですし、標語として掲げている企業も多いかもしれません。

しかし垂直統合型の組織では弊害に邪魔をされて、意味のある情報共有はできていません。

どうすればNASAの事例のような効果がでる情報共有をできるようになるのか見ていきます。

 

関係者以外秘密の弊害

企業では情報セキュリティが重視されています。

同じ企業の人間であっても、別の組織であったり関係者でなければ情報を見せてはならないという会社のルールが設定ているところが多いのではないでしょうか。

 

「どの情報が誰にとってどんな意味を持つのか正確に把握し予見できる」ということを前提にしていますが、これは錯覚です。

この情報を見るためには誰の許可を得れば良いですかと聞いて回っているうちに、変化の激しい現代では他社に負けてしまいます。

 

企業が生き残るために、関係者という概念は捨てて全社で情報を共有する。

 

先にGiveする

関係者以外に情報を見せてはいけないという会社のルールが撤廃されただけでは、皆が情報を公開したがるとは限りません。

垂直統合型の組織では、社内の別組織こそライバルであるという意識が根強くあるため、情報を提供することは自身の不利益に繋がると考えてしまうのが通常の心理です。

 

先に情報を展開

著者は自身の組織から先に情報を積極的に展開していくことで、打開したと言います。

みなが情報を組織内に展開していくことで、自分に必要な情報がいずれ回ってくると利益を感じられたことで、情報が回るようになりました。

 

情けは人のためならず、ですね。

 

人材も送り込む

また著者は情報だけではなく、人材も組織間で交流させています。

 

垂直統合型の組織の中にあっても、小さなチームであれば柔軟性をもち機動性を持って活動できていることがあります。

それはチームのメンバーがお互いの事を理解しており、目標や意識を共有できているからです。

10人程度で相互理解を進めるのはできますが、それが1000人以上となるとかなり困難になります。

 

そこでチームの代表者を交換配置することにより、他のチームとの相互理解を深めていました。

多組織との人材交流を行っている企業は良くあるかもしれませんが、重要なのは優秀な人材を多組織に送り込むことです。

優秀な人が送り込まれてきて自チームが大きな影響を受けることにより、チーム間の相互の理解が進みます。

 

自組織の保身を考えて、能力の低い人間を送り込んでいるのでは、人材交流の目的は果たせません。

 

意味ある共有で変わる組織

情報セキュリティの弊害を突破し、組織の保身の思考を超えて情報共有するのはかなり大変なことであると見えてきました。

その結果どのような効果が現れたのか見ていきます。

全体共有の会議で理解が深まる

著者は、誰でも参加できる全体共有の会議がオンラインで開催していました。

会議と言っても「部下が事前に練習した最新情報を読み上げた後、質問されませんようにと祈る」ような状況報告会ではありません

 

部下からの報告時間は25%で、残り75%は議論に充てます。

互いに議論することにより、それを聞いている参加者も状況が分かり、さらにリーダーがどのような考えの元判断を下しているのか理解が深まります。

 

情報を全員に公開することにより、全員の中にリーダーの判断基準が自然と根付いていきます。

 

各メンバ―が自発的に動き出す

全員で情報を共有できるようになったことで、部下は知らないけれどリーダーは知っているといった情報はなくなりました。

また全体共有の会議により、リーダーの判断基準は部下にも根付いています。

 

こうなると何か判断をするとき、リーダーよりも現場のことをよく見ている現場のメンバーの判断の方がより適切となっていきます。

著者は、実行前にリーダーにお伺いをたてるというプロセスを無くしました。

 

すると各メンバーが自身の判断で自発的に動き出し、全体の目的や他組織の状況も把握できているため、メンバー間で連携を取りながら機動性をもった行動ができるようになりました。

 

リーダーはただ放置するのではなく、組織内で信頼関係を構築し、情報を全体で共有しているからこそ成せる状況なのだと思います。

 

現場で起こっていることを観測して対応を迅速に取っていくOODAループという思考法があります。

変化が激しく柔軟な対応が求められる時はPDCAサイクルよりも向いていると言われています。

本書にはOODAループと言葉は出てこなかったものの、現場での柔軟で迅速な対応はまさにOODAの実践であると感じました。

↓OODAループに関して書いた記事です。

不確実性の高い時代にFIRE早期退職~PDCAよりOODA?
PDCAサイクルをご存知の方は多いかもしれませんが、OODAループという思考法をご存知でしょうか? 不確実性の高い時代に適した、今起こっていることに素早く対処していくための思考方です。 FIRE早期退職に向けての取り入れ方をご紹...

 

メンバーのやる気が高まる

一般的な組織では、権限と裁量が十分にあると感じている労働者は20%にとどまります。

書籍「仕事に関する9つの嘘」には、熱意をもって仕事に取り組んでいると答える労働者の割合は20%にも満たないという情報が載っています。

労働者に権限と裁量がなく、全体像が見えず自身が何をやっているのかよく分からないということで、この2つの数値が合致しているのかもしれません。

↓「仕事に関する9つの嘘」を読んで書いた記事です。

 

機動性と柔軟性をもった組織では、これとは逆に各メンバーが全体像を掴みながら自発的な活動を行えるようになります。

このような状況であれば、やる気もでてくると想像します。

 

こんな会社みつかるのか?

ここまで書いてきたようなことができている会社はあるのか?と思われたかもしれません。

サイボウズの社長・青野慶久さんの著書「会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。」には、本書の内容と同じようなことを実践されていると書かれていました。

 

本に書いてある内容を鵜呑みにするのは良くないですが、サイボウズは調べるに値する魅力的な会社であると思いました。

このように社長やリーダーが公開している情報を見ると、見極めができるかもしれません。

 

↓「会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。」を読んで書いた記事です。

 

まとめ:垂直統合型の組織から脱出しよう

今の仕事に不満や不安があるようなその企業、願っていても変わりませんし我々のようなリーダーでない者が変えることは至難の業です。

垂直統合型の組織から、機動性と柔軟性をもった組織に変わっていくため必要なことを見てきましたが、この内容を実践できているリーダーのいる企業を見つけ出して、今の企業が潰れる前に脱兎するのが重要だと考えています。

 

【本書から得たFIREへの教訓】

  • 垂直統合型の組織(企業)からは逃げる
  • 機動性と柔軟性をもった組織へ変革できるリーダーを見抜けるようになる

 

↓管理人の勤め先に関する記事です。

 

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