実体経済は成長していないのに日経平均が30年振りの高値を付けるという事態が管理人の投資前提とずれてきています。
そのため、保有資産のアセットアロケーションを変更しました。
どのように考えて実施したかをご紹介します。
株式に投資するとは何を信じているのか
投資するとは、投資対象が価値を生みだす原理を理解して、それを信じることだと考えています。
原理の分からない物に手を出すと大火傷する可能性が高いため、理解できるまでやるべきではないと思っています。
株式は、企業が集めたお金を使ってそれ以上に稼ぐから利益が出て、企業が稼いでくれることを信じるからこそ投資ができます。
稼いでくれる企業を見抜くのは難しいですが、業界全体や、国だったり地域だったりに含まれる企業を丸っと全部でみれば、トータルで稼いでくれることは信じやすくなります。
投資信託はそれが簡単にできるので優秀な商品だと思います。
ただ手数料の高い投資信託は、利益の原理とは関係ないところで利益を減らされてしまい、最悪損をするので気を付けましょう。
(脱線)仮想通貨に価値を生みだす原理はあるのか
価格が乱高下している仮想通貨ですが、何か価値を生みだしているでしょうか。
通貨は本来、物々交換の手間を簡便にするために存在しています。
国の発行する通貨以外で物々交換に使える仮想通貨は便利で価値はありますが、その価値が上昇していく原理が思い当たりません。
むしろ仮想通貨の値段が安定しないことで通貨として使い辛いため、本来の価値を棄損しているとさえ思えます。
価値はないけれど欲しがる人がいる限りは値が上がるというチキンレースで、投資ではなく投機(ギャンブル)だなと思います。
サラリーマン視点での冷静なツッコミが面白かったです。
ビットコインの仕組み自体は面白いし興味ありますが、価格変動が激しくて代替通貨としては手が出せない状況ですね。 https://t.co/UWhqV5hxc4
— みかかFIRE@2023年FIRE目標 (@MikakaFIRE) March 15, 2021
投資信託のアセットアロケーションをどう組むか
資本主義経済が持続されている限り、世界全体でみれば企業は価値を増やし続けるでしょう。
ここが信じられないのであれば、株式には投資しない方が良いです。
あとは投資対象をどこまで絞り込んでいくかですが、各人の好みで選べば良いんでないかと思っています。
なのでここからは管理人の好みのご紹介になります。
全世界投資信託を買う?
世界全体でみれば企業は価値を増やし続けることを信じているわけですし、全世界に分散した投資信託を買えばそれで終了で良い気はします。
ただ発展途上国は大きく成長する企業を含んでいるものの、中国のように国がルールを急に変えたり、ミャンマーのように軍事クーデターが起こったり、株式市場の根底を覆すことが起こらないとは言い難いです。
数多くの国に分散しておけば気にすることはない誤差という考え方もあるのでしょうが、管理人としてはゲームルールが変更されるよう場所でゲームはしたくないと考えています。
そのため投資対象から発展途上国は除いています。
先進国投資信託を買う?
先進国の企業だけを対象にした投資信託があります。
管理人が買っているものの1つは日本を除く先進国投資信託です。
なぜ日本を除くかは後述します。
米国投資信託を買う?
時価総額で分散した先進国投資信託の中身の大半はアメリカ企業です。
現代の先進国の成長はイコールアメリカだけの成長の成果と言っても過言ではないくらいです。
資本主義経済の勝者はアメリカであり続けると考えて良いのかもしれません。
ただ、ローマ帝国にしろモンゴル帝国にしろ、スペインの無敵艦隊にしろ、大英帝国にしろ勝者であり続けた国は有史以来存在していません。
管理人としては、アメリカが自分の死ぬまでの間最強であり続けるとは考えない方が無難と思っています。
投資対象を1国に絞るのは怖いため先進国投資信託を買っています。
まぁアメリカがダメになると資本主義経済がダメに成りかねないため、杞憂で済んでくれることを願います。
日本投資信託を買う?
株式投資は、その国に属する企業の生み出す価値が増大することを信じることだと書いてきました。
日本の成長は信じられるでしょうか?
人口減少に少子高齢化は日本の国力を減退させますし、何より停滞した空気感が成長を期待するのを阻害しています。
しかし矛盾するようですが管理人は日本投資信託も買っています。
これは成長を期待する面よりも、日本に住み続ける予定なので日本円で資産を多く持っておく必要がある面が強いです。
ドルベースで株価が上がっていても換金したいときに円高になっていたら利益が吹き飛んでマイナスになる可能性もあります。
生活防衛資金は円の現金で確保しているため、換金タイミングをはかっているときはそちらを使えばマイナスを回避できるはずですが、心の安定のために日本円ベースでのリターンの安定を目指しています。
管理人は先進国(日本除く)と日本の2種の投資信託を買っている
基本は先進国投資信託を購入しているわけですが、日本の比率を高くするために、日本除く先進国投資信託と日本投資信託の2本を買っています。
日本の成長は期待薄とはいえ値が下がったり戻ったりを繰り返す想定だったため、ドルコスト平均法で買っていれば、売りのタイミングを間違わなければ利益が出ると考えていました。
コロナ禍で日本株価が爆上がりする前までは。。。
日本株の高騰に不安を覚えて投資信託のアセットアロケーション見直しをしたのが本記事を書くきっかけになっています。
投資信託の先進国と日本のアセットアロケーションをどうするか
コロナ禍前は投資信託を下記の比率で設定していました。
- 先進国(日本除く):日本 = 6:4
日経平均が30年振りの高値を付けていますが、素人考えだと1度株価が暴落したら元の値段に戻るのにまた30年かかるんじゃないかと思ってしまいます。
経済の難しい理屈は分かりませんが、少なくとも自身がそう考えて不安に思うこと自体が良くありません。
下記に比率を変更することにしました。
- 先進国(日本除く):日本 = 8:2
この比率の拠り所としては次の現金と投資信託のアセットアロケーションを加味しています。
現金と投資信託のアセットアロケーション
コロナ禍前の投資信託に比率は、投資信託の中での円とドルの自分にとっての心地良い比率で定めていました。
振り返るとこれは変で、現金も含めたトータルの資産の中での円とドルの比率を考える必要があると気付きました。
そこで総資産に占める円とドルの比率を半々と定めました。
また、現金:投資信託=4:6と過去に定めていました。
すると先ほどお見せしたように、先進国(日本除く):日本 = 8:2とすると丁度良いバランスとなりました。
以下のグラフのように、円(現金)40:日本株(日本投資信託)12:外国株(先進国投資信託)48に落ち着きました。
今後のリバランス
2021年3月時点での管理人の総資産のアセットアロケーションは以下のグラフのようになっています。
投資信託の積立額を上げ始めたばかりで、大半を現金で持っている状況です。
先の理想のアセットアロケーションにするためには外国株だけではなく、日本株の買い増しも継続して必要になってきます。
日本株と外国株を一気に買い換える手もありますが、別の方法を取ることにしました。
日本株価が上昇している局面でまだ日本株を買い増さないといけないため、今後の買い増しの比率を調整します。
今年(2021年)の7月にリバランスが完了する想定でいます。
日本株価とアメリカ株価の変動によって、リバランス完了の時期も変動すると思われます。
日本株の暴落局面が訪れたら一気に買い換えるかもしれません。
しかし一瞬下がってまた上がることもあるので、タイミングを計るのは難しいところです。
月次の確認対象にこのアセットアロケーションも追加してやっていきます。
リバランスなどせず無心でドルコスト平均法を実施していた方が良かったのかは、コロナが落ち着いた後にでも振り返ってみようと考えています。
まとめ:保有資産の心地よいアセットアロケーション
実体経済は成長していないのに日経平均が30年振りの高値を付けるという事態が管理人の投資前提とずれてきたため、保有資産のアセットアロケーションを変更しました。
現金と投資信託の比率と、円とドルの比率から、投資信託内の国分けの比率を定めた事例をご紹介しました。
米国投資信託1本で行く人はもっとシンプルに、現金(円):米国投資信託=1:1で良いのかもしれません。


