「脳を鍛えるには運動しかない」という書籍を読みました。
とても脳筋なタイトルですけど、46時中運動していたら頭が良くなるという内容ではありません。
運動することにより脳の成長に必要な成分が生成され、記憶力や集中力の高まりによってその後の勉強の効率が上がったというデータが紹介されています。
メンテナンスしていな車で走り出すより、メンテナンスしてから走り出した方がゴールに早く着けるというイメージでしょうか。
運動が健康に良いのは常識となっていますが脳にも良くて、知能が高まり鬱の抑制ににも効きます。
運動は正直なところ面倒くさいと感じていますが、実施することによるメリットが多大なため継続しなければと思わされる1冊でした。
詳細は本文でご紹介します。
運動で脳が育つ
身体能力の高い生徒が、学力検査の点数も高いという相関のあったデータが紹介されています。
これだけだと裕福な家庭の子がスポーツも勉強もできるだけなのでは?と思いますよね。
このデータでも、生活水準の高い生徒は成績が良かったです。
しかし生活水準が低い生徒に限って見ても、身体能力の高い生徒が成績も良かったです。
次はもっと直接的な研究結果です。
30分のジョギングを週に2,3回、それを12週間続けると、脳の遂行機能が運動していない人と比べて向上しました。
筋肉は直接鍛えられるので分かりやすいですが、脳も運動により鍛えられています。
人間の体も心も旧石器時代から変わっていない
最近の健康本で常識のようにでてきますが、人間の体も心も狩猟採集をしていた旧石器時代から変わっていません。
狩猟採集のために体を動かすことを前提に最適化されています。
しかし現代はデスクワークで座りっぱなしのことが多く健康を害しています。
脳についても、運動をすることを前提として鍛えられる仕組みに人体はなっているようです。
適度なストレス
筋肉は適度にダメージを与えると、その後の回復で元より強くなります。
脳も仕組みは同じそうです。
脳に適度なストレスをかけて、その後にニューロンが回復する時間を与えることで成長します。
心が壊れるような強度のストレスや、慢性的なストレスはダメです。
現代人は、大勢の人と常時接続され選択することも多く慢性的なストレスを抱えており、現代病の大きな原因となっています。
シンプルに歩くだけよりも、複雑な運動の方が脳に適度なストレスを加えられます。
例えば球技や、ダンス、エアロビクス、太極拳、クライミングとかです。
目安となる運動量
最低限どれだけ運動すれば脳に効果があるかの科学的データは揃っていないと断りはありつつ、運動の目安は以下とありました。
- 週に4日
- 1回30分~1時間
- 最大心拍数の60~65%の運動(ジョギングなど)
体の健康のための運動について書かれた「最高の体調」と「ウォーキングの科学」でも運動量に関して載っていました。
具体的な数字に違いはあるものの
- 週に数回運動すれば毎日でなくても効果はある
- ゆっくり歩くような低負荷の運動では効果がない(薄い)
というあたりは共通しています。

↓「最高の体調」を読んで書いた記事です。
↓「ウォーキングの科学」を読んで書いた記事です。
鬱への対策
運動で脳が鍛えられますが、頭が良くなるだけではなく、鬱にも効果があります。
鬱病患者の脳をスキャンすると委縮しているのですが、運動をすることによりこれが戻るそうです。
1974年までの9年間の研究データでは、あまり運動しなかった人は、よく運動した人の1.5倍鬱病の発症率が多かったです。
鬱病への対策をした結果で再発した割合は以下でした。
- 運動の場合8%
- 投薬の場合38%
運動は鬱の予防になり、発症後の対策にもなっています。
魚も鬱病予防
運動の話から逸れますが、魚を沢山食べる国の鬱の発症率は低いと載っていました。
動物性たんぱく質を全くとらないベジタリアンは鬱になりやすいという情報を見たことがあります。
しかし牛や豚といった動物の肉を食べると、癌や脳卒中のリスクを上げるというデータもあります。
そうなると魚を食べるのがベターだと考えられます。
↓動物の肉が健康に悪いと書かれた「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」を読んで書いた記事です。
週に1度魚を食べる人は1年間の認知力の衰えが10%少ないうデータも載っていました。
運動に加えて、魚を食べることで脳が鍛えられそうです。
まとめ:ジョギングで頭が良くなる
運動すると体が健康になるだけではなく、脳も鍛えられます。
それにより頭が良くなりますし、鬱の対策にもなるということを見てきました。
ゆっくり歩いているだけでは効果がないため、ジョギングなどの適度な負荷のかかる運動を週に数回実施すると良いです。
人の体も脳も狩猟採集して過ごすことに最適化されているため、食事も運動もその頃に使づけることで健やかな人生を送ることができそうです。