ひろゆき氏の「1%の努力」を読みました。
YouTubeで本は自分で書いていなくてライターが書いたものに目を通しているだけとひろゆき氏が言っていましたが、書かれた中身はYouTubeでひろゆき氏が話していたことが載っていました。
想像ですが、YouTubeで話していた内容をライターが整理整頓して書きおこしたのだと思います。
- ひろゆき氏のYouTubeチャンネルはジャンル分けされていない質問に回答し続けているので、情報収集するには効率が悪い
- 切り抜きチャンネルは、切り抜き者のセンスの影響が大きい(私は見なくなりました)
それに対して本書はプロがまとめてくれたものなので、動画をダラダラ見続けるより効率的だなと思いました。
成功者やインフルエンサーのマッチョな発言をずっと聞いていると疲れてくるので、ひろゆき氏のような肩の力の抜けた考え方を挟むと心のバランスを取れそうです。
無理して働かない
企業家やスポーツ選手などは成功できたのは100%自分の努力であった言い、他人にも努力を強要しがちです。
マスメディアや聴衆が、努力の結果であるという物語を期待しているから現状になっているとも言えます。
ひろゆき氏は、努力の効果は1%くらいだと言って本書のタイトルとしています。
時代や巡りあわせといった、運の要素が多分に成功には含まれていると。
成功していない人は努力が足りない、現状は自己責任だという近年の厳しい世論に対してひろゆき氏は優しい(ユルイ)ので、独自性があり面白いと感じています。
無理にサラリーマンを辞めなくても良い
年功序列、終身雇用は崩壊し、年金も受給額が減っていくので、定年まで1社でサラリーマンを続ければ老後は安泰という時代は終わってしまいました。
そのためサラリーマンを辞めてフリーランスになろう企業しようと、強メンタルの成功者やインフルエンサーが鼓舞するわけです。
ひろゆき氏は「骨の髄まで体育会系が沁みついているなら、無理にサラリーマンを辞めて戦う必要はない」と言います。
終身雇用は保たれないとはいえサラリーマンは、受託や派遣に比べれば首を切られにくい状況は継続します。
働かないおじさんと言われようとも既得権益を守るのが弱者の生き残り方だよね、と。

意識高い人は戦って勝ち残るんだという話をしますが、逃げてでも戦わないで生き延びる考え方が、私には合っていそうです。
FIRE後も社会との繋がりを維持するために多少働こうかと考えていますが、嫌なことはしませんし無理がかかったら即辞めるということを方針に組み込んでおこうと思います。
↓フリーランスになったとて雇われる側である限り大変なのは変わらないと書籍「フリーランス、40歳の壁」には書かれていました。
人生がパターン化してきたら別のことをする
ひろゆき氏は、今の環境があってるなら無理してサラリーマン辞めて外の環境に出ていく必要はないと言いつつも
- 同じ場所で過ごし
- 同じ物を食べ
- 同じ仕事をし
- 同じ人間と付き合う
のでは、毎日毎日同じことの繰り返しとなり人前で話すネタがなくなりツマラナクないか?ということも言っています。
やったことないことに挑戦すると失敗したとてネタになるから良いじゃないかという、お笑い芸人思考というか超楽観ですね。
財布とスマホを持たずにでかけて1週間過ごすと、友達の家を渡り歩くか野宿することになり非日常の経験ができて面白いとか言い出されています。
流石にそこまで共感はできませんでしたが、失敗することも含めて面白そうだからやってみるという考え方は肩ひじ張らない感じで良いなと思いました。
何をビジネスにするか
生き残るビジネスは
と、ひろゆき氏は言います。
例えば、2ちゃんねるは大した技術を使っていたわけではないが、「匿名で何か言いたい」という人間の根源的なニーズを捉えていたから流行ったと分析しています。
匿名で何か言いたいニーズは消えることなく、今はその先がYahooニュースのコメント欄やtwitterに移っています。
(だから人間の悪意の掃き溜めみたいになっているのかと、現状に理解が追い付きました。)
どんな物を提供するかではなく、人間のどんなニーズを満たせるのかかビジネスであるということですね。
ゲームを好きな人が仕事にするなら、「ゲームを作りたい」と考えるのではなく「何も考えずに没頭できる仕組みを産み出したい」と考えた方が社会の変化に合わせて長生きできるビジネスになります。
アメリカの鉄道会社が、鉄道サービスを提供することを目的とせず、人や物を運ぶことを目的としていたら衰退せずに済んだという、よく言われる話とも共有すると思いました。
2極化が極めて大きくなった業界は衰退する
2極化が大きくなるといずれ業界自体が無くなり、そのとき他の業界に移ってもやっていけるのはトップでやっていた人だけだと、ひろゆき氏は言います。
稼げるかどうかは選んだ業界に依るところが大きいという話はよく耳にしていましたが、その業界が長く生き残れるかも業界の特長を良く見なければならないもののようです。
まとめ:人に話すネタのために新しいことに取り組む
フリーランスになれ、企業しろ、成功しないのは努力が足りないからだ自己責任だ、、、という世間の風潮が強くなっていると感じます。
そんな中ひろゆき氏は、やったことないことに取り組むと失敗しても話すネタができるから面白くない?というユルイ理由で挑戦を捉えています。
一発で人生を詰むような致命的なものでなければ、失敗は笑い話にできるという楽天的な発想は、インフルエンサーのマッチョ思想よりかは共感できるところがありました。
嫌なサラリーマンを辞めただけでは人生がつまらなくなるのは確か。
だからといって嫌なことを無理して続ける気は毛頭ありませんが、興味本位で新しいことに取り組んでみるのはアリだなと思いました。


