FIREを目指しているため、資産を減らさずに投資のリターンのみで死ぬまで過ごせるだけの資産形成を進めています。
すると年金がなくても生きていけて、逆に言うと将来もらえる年金額は加味せずFIREに必要な資産を算出しています。
とはいえ年金は強制徴収され続けるため、簡単な計算をしつつ年金について考察してみました。
年金の払った分vs受け取る分
年金を生涯で支払う総額と受け取る総額の比較をしてみます。
具体的な設定が必要なため、以下の条件でのデータを使います。
サラリーマンで月収25万円、38年勤務した場合
- 支払う保険料(月):2万3790円
- 38年払った場合の総額:1084万8240円
- 65歳から受け取る年金額(年):140万6500円
- 100歳までにもらえる金額:4922万7500円
(出展)一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!
100歳まで生きるかはもちろん人によりますが、平均年齢は上がっているので100歳以上に達する可能性は高そうです。
すると1084万円払って4922万円受けとるので約4.5倍もらえるように見えます。
ただ保険料は会社が同額をプラスで支払っており、会社が社員に支払うべき給与を倍天引きされているとみなすこともできます。
厚生年金の制度がなくなったら会社が払っていた保険料の分を給与として支払うようになるかは怪しいところですが、払った額の4.5倍になるというのは国に錯覚させられていると感じます。
2.3倍~4.5倍の間のどこかに適切な倍率があるのだと思います。
支払う保険料を自分で運用した場合
月額2万3790円を38年間、税引き後利率4%で運用した場合、2454万円になります。
100歳以上まで生きると自分が支払った分の約2倍もらえる計算になります。
会社が支払う額を含めた倍の金額である月額4万7580円を38年間、税引き後利率4%で運用した場合、総額も倍になり4908万円になります。
100歳以上まで生きると自分+会社が支払った分とほぼ同じ金額になりました。
自分が支払った額の4.5倍年金がもらえると見えると得だと思えましたが、企業支払い分も含めて預かった金額を国が利率4%という手難い運用で増やし、平均年齢まで生きた人に投資での増加分を含めてそのまま返金している計算になりますね。
年収が増えると年金をもらえる倍率は下がるので、運用効率は悪くなっていきます。
年金(厚生年金)を投資商品だと考えた場合には、渋く感じます。
年金要る?
国に運用してもらわなくても自分で運用するから年金徴収しないでと言いたいところですが、強制だからどうしようもないですね。
年金は、投資商品ではなく長生きリスクに備えた保険商品で、運良く(悪く?)120歳とかまで生きたときは安心して過ごすことができるって代物ですから、金額の損得で考えるのが適してないのですが。
FIREすると総資産は一生減らないので、年金はもらえなくても生活に影響は出ず、気にする必要性はそもそも無いかもというところではあります。
管理人は年金受給額は含まずに生活が成り立つようにFIREに必要な資産の計算をしています。
年金は、自身に介護が必要になりそれが高額になってしまったときのための保険くらいに考えています。
社会保険の目的は防貧
本記事で参考にした「一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!」で下記の説明があって分かりやすい説明と思ったので引用します。
生活保護が貧困に陥った人を事後的に救う「救貧」の制度なのに対して、社会保険制度である年金は、貧困に陥ることを事前に防ぐ「防貧」、つまりは「保険」
年金が無くなり老後に破産する人が大量に出て来たら生活保護の予算があがり税金も上がりそうに思えるので、それならば全国民から事前に年金としてお金を徴収して破産を防いだ方がかかるコストは少なくなりそうと感じます。
まとめ:年金について考えてみた
FIREすれば年金でもらえる額は生活に影響を及ぼさないのですが、日本で暮らす限り徴収は必須のため、どんな施策にお金を取られているのかと簡単な計算をしつつ考えてみました。
年金は投資商品とみなすと魅力はないですが、FIREせず暮らす場合には長生きリスクに備えた保険としてはアリかなという感覚を持ちました。
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