人生100年時代という言葉をよく聞くようになりましたが、そのはしりともいえる「LIFE SHIFT」を読みました。
最近の書籍はこちらの内容をベースにして具体的な内容が載っていたりするのですが、思想の原点に戻るという意味で読んだ価値があったと思います。
- 寿命が伸びれば働く期間も長くなる
- 社会の変化が激しくなれば、20代で得たスキルが一生持つとは限らない
改めて現代の置かれている状況をみて、備えておかねば路頭に迷いかねないと感じました。
時代の変化
すでに定年を迎えている世代の人生設計は、60歳まで企業に勤めて、あとは20年ほどの余生を年金で過ごすというものでした。
しかし今は前提となる事柄が変わっていしまいました。
- 平均で100歳くらいまで寿命が伸びる
- 社会の変化が激しく、同じ業務内容が維持されるかわからない
長寿化の影響
寿命が伸びることは人類にとって良いことのはずですが、70代,80代まで働かないと生活費が尽きかねません。
そもそも定年という制度ができたここ100年ほどの出来事です。
イギリスの65歳以上の労働者割合は以下だそうです。
- 1881年は73%
- 1984年は8%
昔の人は何歳になっても働ける間は働き続けていたので、昔の状態に戻るだけとも言えます。

問題なのは、嫌な仕事を65歳超えてもやり続けなければいけなくなると、たまったものではないという点です。
激しい社会変化の影響
定年がなくなり働き続けることを良しとしても、激しい社会変化の影響の方はさらに甚大です。
昔は大工さんは体が動く限り大工として働き続けることができる環境でしたが、今後は3Dプリンターで家を建てるのが普及して大工という職業自体がなくなる可能性すらあります。
テクノロジーの進化がすさまじいため、20代で始めた仕事の内容が80代になっても残っているかはかなり不明瞭になってきました。

スキルをリスク分散しておかないと、食いっぱぐれる可能性がでてくるという厳しい時代になりました。
↓テクノロジーの進化がもたらす問題は書籍「21 Lessons」にも書かれていました。
選ぶべき仕事内容
これからの時代を生き抜くための仕事内容の選択には以下が大事と書かれていました。
- 自身の価値に適合している
- やりがいを感じられる
- 自身のスキルと知識を反映できる
- この仕事内容がなくならない
やりがいのない仕事を80代まで続けないといけなくなったら地獄です。
この場合はストレスで早死にしそうな気もしますが、健康と寿命は大事にしましょう。
書籍「会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。」では楽しい仕事に必要な要素として以下の3つすべてが満たされることと書かれていました。
上記の1~3と共通しているように思います。
- やりたいこと
- やれること
- やるべきこと
「4.この仕事内容がなくならない」は、テクノロジーが進化しても生き残りそうな仕事を選ぶ必要があるということです。
具体的には以下のものは人間の仕事として残りやすいと書かれていました。
- 直観による判断がいる
- 意思決定
- 対人関係(共感、励まし、モチベーションを向上させる)
選ぶべき環境と働き方
優秀な成績を出していたトレーダーが転職をすると成績が下がるという事例が紹介されていました。
成績は個人の力だけではなく周りのメンバーの影響を多大に受けているため、自身に適さない環境に移るとダメになるということでした。
- 自分の価値を尊重してくれる
- スキルと知識を伸ばせる
そんな環境を探し出せれば、長く仕事を続けやすくなります。
また80代まで働き続けるとなると、働き方にも変化が必要になる可能性が高いです。
週5勤務で長期休暇なしに働き続けていると、途中で力尽きてしまうかもしれません。
働く量を減らす場合は、1日の働く時間を減らすより、働く日数を減らした方が良いとありました。
短時間働くためにも、通勤時間や身支度の時間など固定費はかかるため、1日単位でON/OFFはつけた方が効率的です。


