過労死がおこる現代の労働環境は奴隷より酷い【隠された奴隷制】

経済

金融緩和など資本家有利、労働不利な施策ばかりが続いていますが今の資本主義社会を維持するためにはバランスが大事とツイートしたところ、三菱サラリーマンさんにRTしていただいて多くの方の目に触れることとなりました。

フォロワーが1万人を超える方の影響力は大きいなと改めて思いました。

 

さて、格差が拡大しているのは何故か「隠された奴隷制」を読んで記事にしました。

自由な選択をしていると思いこまされて、他の選択肢がない状態で労働をさせられているという内容はなかなか刺激的な物でした。

過労死するまで働くなんて奴隷でもしないわけで、恐ろしい洗脳社会を我々労働者は生きているのだなと思い、命大事にモードに切り替えるべきと学びました。

 

【本書から得たFIREへの教訓】

  • 生活を犠牲にするような長時間労働は労働者で団結して拒否
  • 搾取する会社と縁を切って生きていくためのスキルを得る

 

労働者は搾取されている

株式や土地などの資産からお金を得ていることを資本家、労働力を提供してお金を得ていることを労働者と呼ぶことにします。

サラリーマンが株式を所有していれば、資本家であり労働者です。

資産からの所得を増やし資本家として割合を増やしていこうというのがFIREへの道のりです。

 

生まれながらに資本を持っている人はごく少数です。

我々のような一般庶民は労働者として得た賃金から資産を手にしていく必要があります。

しかし現代は労働者への搾取が酷くなる一方で資本家への道は険しくなっています。

 

↓資産が労働に勝る ピケティ r >gの経験則の記事です

 

労働者搾取の政策

株式会社において、会社の利益を働いた労働者と最初に資金を提供した資本家で折半しようという考え方は経済を回すうえで合理的な仕組みだと思います。

しかし、経済成長が鈍化しはじめた先進諸国が新自由主義を取り入れ始めた頃から、労働者と資本家の利益配分比率がおかしいことになっています。

 

江戸時代との差

江戸の人はお金がなくなったら働いて稼ぐという生活が可能でした。

技術と仕事道具を個人で持っていたため、働くも働かないも個人の自由で選べたわけです。

 

それに比べて現代はどうでしょうか。

職業選択の自由と言いますが、働かないという自由は基本的にありません。

大半の人はサラリーマンをするか、個人事業主でも誰かから仕事を受けているため、来週は気がのらないから働かないとかできない分けです。

例外的に、気が向いた時だけ開店する飲食店なんかは江戸の残り香を感じますけど。

 

現代の労働者には労働力を販売し続けるしか選択肢がないのです。

 

経済成長の時代

労働者は賃金以上の価値を生みだしているのですが、その差額が資本家の収入源となっています。

どんなに高い価値を産み出せていても、「働いた時間」に対して賃金をもらうことになっている労働者は多くの割合を搾取されています。

 

それでも経済成長している時代は労働者も余裕のある生活ができていました。

企業の利益が大きく、投資家が搾取したあとの金額でも労働者にとって大きい金額となったためです。

 

アダム・スミスは以下のことを言っていたそうです。

  • 経済成長しているときは労働者も裕福になる
  • 経済成長がとまると多くの労働者は貧困になる

この予想はその通りになっています。

 

経済停滞の時代

経済成長が永続するということはなく、停滞しました。

1980年代の中曽根内閣の時代から新自由主義が始まりました。

  • 公共事業の民営化
  • 法人税の減税
  • 派遣労働の解禁
  • 社会保障の縮小

自由化と言いますが、誰にとって自由なのかといえば企業にとってのものです。

労働者は保護を剥ぎ取られているのです。

「自己責任」の名の元に労働者の環境はどんどん改悪されています。

 

↓書籍「知ってはいけない 金持ち 悪の法則」でも労働者の搾取に関して書かれていました。

 

ワーキングプアは搾取の証

先進国ではフルタイムで働いていても生活が貧しいワーキングプアの問題が発生しています。

自らの意思で働かないで生活が貧しいというならまだ分かりますが、フルタイムで働いているにもかかわらず生活が成り立たないというのは、社会のバランスを欠いています。

資本家は全く働かなくても余裕で生活できるお金が手に入るというのに。

 

現在の資本家が既得権を守るために労働者不利な制度を作りだす、階級闘争が水面下で行われています。

構造改革は既得権を壊すようなイメージで使われている言葉ですが、既得権の持ち主が変わるだけで労働者にとっては大概さらに不利な状況になっています。

 

FIREは労働者から資本家へ移行するものですが、ワーキングプアの状態では一生労働者のままです。

労働者搾取を辞める政策がとられるように、人口の大多数を占める労働者が団結して政治家を動かさないと、この先も厳しい社会となりそうです。

 

強制された自発性

労働者は自由が与えられていると見せかけられて、かなりのことを強制されています。

 

過労死の問題

仕事が終わらないとき、自身の能力が足りないのが悪いのだと思ってしまわないでしょうか?

管理人は、本書を読むまでこのように考えていました。

 

しかし労働者は労働時間を提供しているのであって、その時間内に終わらないような内容や量の仕事を振った側の人間や企業が悪いのです。

そう考えられないように、学校教育の時代からかなりの洗脳を受けているといっても過言ではないかもしれません。

 

仕事が終わらないのは自分のせいだと思わされると長時間労働に繋がります。

そして仕事が無くなるかもしれないという恐怖から、長時間労働を断ることはかなり困難で、自発的に残業をしますと言うように強制されています。

 

さらに過労死は最大の問題です。

昔の奴隷だって死ぬまで働くなんてことはなかったわけです。

本当は強制されているにも関わらず、自発的に働いているんだと思いこまされることで、命を犠牲にして働き続けてしまいます。

 

生活を犠牲にするような仕事は労働者が団結して断るというのが、労働者保護を取り戻す階級闘争に繋がると思います。

 

自己啓発も強制されている

自己啓発でスキルを上げて給料の高い労働者になろうという話がしきりに出てきます。

たしかにワーキングプアのままでは資本家になれないので、少しでも給与の高い労働者になろうというのは今の仕組みに沿った対策です。

 

しかし資本家が有利過ぎる現状の仕組みがおかしいだろうという問題が棚上げされています。

スキルはもともと雇った会社がOJTなどを通して業務時間内で労働者に提供していたはずが、いつのまにやら労働者が身銭や私生活の時間を使ってやれと転化されています。

 

どうせなら会社に雇われるためのスキルではなく、搾取する会社と縁を切って生きていくためのスキルを延ばしたいものです。

 

↓「スキルアップで労働者全体の賃金は下がる」の記事でもこの話題に触れています。

 

まとめ:過労死がおこる現代の労働環境は奴隷より酷い

現代の労働者は実質的に他の選択肢がないにも関わらず、自身の自由意思で働いていると思わされています。

それが長時間労働や過労死に繋がる不幸をもたらしています。

また労働者の搾取の度合いも増えています。

隠された奴隷制となっていますが、死ぬまで働く過労死が起こってしまう現代の労働環境はあるいみ奴隷よりも酷い状況です。

 

資本家による改悪の続く今の労働環境を是とするのはおかしいと感じます。

このまま進むと労働者が資本家になる道は閉ざされ、資本家の子供のみが資本家になれるという拡大した格差が固定化される社会がやってきます。

そこまでいくと歴史的には貧困層による革命が起こり、社会がひちゃかめっちゃかになります。

 

そうならないために、政治や企業に対して少しづつでもアクションを起こしていきたいところです。

 

【本書から得たFIREへの教訓】

  • 生活を犠牲にするような長時間労働は労働者で団結して拒否
  • 搾取する会社と縁を切って生きていくためのスキルを得る

 

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