糖尿病、鬱などの気分障害、慢性疲労といった現代病は、腸の不調により引き起こされているのかもしれないと書かれた「腸の力であなたは変わる」を読みました。
人体の構造は縄文時代からほぼ変わっていませんが、食生活は現代全く変わってしまい必要な腸内菌を殺してしまっているそうです。
グルテン、糖質、悪い脂肪(植物油に多く含まれている)といったものは腸に悪いです。
腸内環境の改善には、炭水化物の摂取量を抑え、代わりに野菜とたんぱく質を食べる量を増やすのが良いです。
詳しくは本記事内で見ていきます。
現代病の原因は腸の不調?
肥満に糖尿病、アレルギーに喘息、慢性疲労と私たちは様々な現代病に悩まされています。
気分障害にかかる人も増えています。
- アメリカ人の10人に1人はうつ病
- アメリカの成人人口の10%近くが不安障害に対しての強い薬を処方されている
- アメリカ人の子どもの60人に1人は自閉症スペエクトラム障害
上記の自閉症スペエクトラム障害は過去40年で10倍に増えています。
広く認知された結果、そう診断される人が多くなったことだけを理由にするにはあまりに多いです。
これらの現代病は、現代の食生活が腸内環境を破壊してしまったことが原因かもしれないと「腸の力であなたは変わる」には書かれています。
腸には多様な菌が住んでおり、それらと共生することで人体の健康が保たれていたのですが、現代の食生活は必要な菌を殺してしまっているそうです。
腸にとって何が良くて、何が悪いのかを本記事でまとめています。
現代人の身体は縄文時代から変わっていない
現代の科学の進歩度合いはすさまじい勢いで伸びていますが、こと人体の構造に関しては狩猟採集していた縄文時代からほぼ変わっていません。
各種健康本や最新の研究論文ではさまざまな結果が発表され、相互に矛盾する内容であることもありますが、上記を判断の基準としていきたいと管理人は考えています。
縄文人と現代人の食事の違い
洞窟に住み狩猟採集をしていた縄文人は、肉(高脂質)、魚、植物からの天然の糖、季節によっては果物を食べていました。
それに対して現代人は、加工された脂肪と糖を大量に食べています。
比較すると以下のようになります。
- 縄文人:高脂肪、高繊維、低炭水化物
- 現代人:低脂肪、低繊維、高炭水化物
耕作を始めた人類は、米や小麦といった炭水化物を主食とするようになってきましたが、人体は大量の炭水化物を摂取することに対応できていません。
腸に悪い物
腸に悪いものとして下記があげられていました。
- 人工化合物
- グルテン(小麦、大麦、ライ麦)
- 糖質
- 悪い脂肪(植物油に多く含まれる)
- 抗生物質
◆人工化合物
どの本でも書かれていると思いますが保存料、着色料、人工甘味物といった人工化合物は人体に悪影響を及ぼします。
必要な腸内細菌も殺してしまいます。
ゼロカロリーの人工甘味物は消化が不可能なのでカロリーがないと言われていますが、毒を飲んでいるのと同じです。
◆グルテン
グルテンは小麦、大麦、ライ麦に含まれる成分です。
グルテンはタバコと同じと言っている方もいるそうで、ニコチンのように習慣性があり腸に害をおよぼします。
◆糖質
縄文時代に食べられる糖質は、季節によってとれる自然の果物くらいであり、糖度も現代の果物と比べると小さかったです。
果物は健康に良いと言われることが多いですが、果糖が多い物は食べる量に注意が必要です。
果物のジュースは大事な食物繊維が除去され、糖度が倍近くあがっているため良くありません。
砂糖などの精製された糖は、腸に悪いですので極力取らないのが無難です。
人工甘味料は、人工化合物のところで書いたように毒みたいなものです。
◆悪い脂肪
脂肪の中には良い物と悪い物とがあります。
悪い脂肪はオメガ6脂肪酸で、植物油に多く含まれています。
油は、後述する良い脂肪のものを使うのが無難です。
◆抗生物質
人類の命を救ってくれる抗生物質ですが、腸内の必要な菌まで殺してしまいます。
3日寝ていれば自然治癒するような軽い症状のときまで現代人は抗生物質を摂取しがちですが、過剰摂取は現代病の原因となりうるので控えましょう。
腸に良い物
腸に良いものとしては下記があげられていました。
- 低炭水化物な食事
- 野菜
- たんぱく質(体に良い脂肪)
- 発酵食品
- 低糖の実
- プレバイオティクス
- 玉ねぎ、生のアスパラガス等に含まれている
低炭水化物な食事
◆野菜とたんぱく質
現代人は炭水化物を過剰摂取しているためその量を減らし、代わりに野菜とたんぱく質を増やすのが腸に良い食事となります。
1皿のうち野菜が3分の2、たんぱく質は85~115グラムまでが良いと書かれていました。
◆体に良い脂肪
悪い脂肪はオメガ6脂肪酸でしたが、良い脂肪はオメガ3脂肪酸で下記に含まれます。
- オリーブオイル
- 魚
- 草を食べて育った動物の肉
「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」でも、オリーブオイルと魚は健康に良いと書かれていました。
赤い肉(牛肉・豚肉)に関しては、大腸がんのリスクを上げ、脳卒中や死亡率の上昇に繋がるとなっていました。
本書では、抗生物質を与えられて育った家畜ではなく、草を食べて育った動物の肉が腸に良いと書かれていました。

縄文人も動物の肉を食べていたことを考えると、肉が悪いのではなく、家畜の飼育時に人工化合物を与えている(それが肉に残留している)ことが悪影響を及ぼしているのかもしれません。
↓「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」を参考に書いた記事です。
本書では出てきませんでしたが加工肉は、悪い脂肪が混ぜられていたり人工化合物も多量に入っている粗悪品が多く、悪い食品となります。
↓詳細は以下の記事をご参照ください。
◆発酵食品
プロバイオティクスなるものが腸に良いそうで発酵食品に含まれています。
発酵食品は、納豆、キムチ、生菌入りヨーグルト等です。
ヨーグルトに砂糖、人口甘味料が入っていると、それは腸に悪いため気を付けましょう。
◆低糖の実
腸に悪い物のところで書きました通り、糖度の低い果物は腸に良いです。
プレバイオティクス
プレバイオティクスなる聞きなれない物が腸に良いとして出てきました。
正直、管理人にはこれが何かいまいちよく分かっていませんが、以下に含まれているそうです。
- 玉ねぎ
- 生のアスパラガス
- 生のニンニク
腸内細菌はプレバイオティクスを好んで餌にするため、毎日12グラム摂取するのが良いと、本書では書かれていました。
管理人は、これはスルーするかもしれません。
まとめ:現代食が腸内菌を殺し現代病が増える
人体の構造は縄文時代からほぼ変わっていませんが、食生活は現代全く変わってしまい必要な腸内菌を殺してしまっています。
糖尿病、鬱などの気分障害、慢性疲労といった現代病は、腸の不調により引き起こされているのかもしれません。
グルテン、糖質、悪い脂肪といった腸に悪い物は食べるのを控えた方が良いと思います。
炭水化物の摂取量を抑え、代わりに野菜とたんぱく質を食べる量を増やし、腸内環境の改善を管理人は実践していこうと考えています。
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