世界のインデックスファンドをドルコスト平均法で買い増していますが、その中身の多くがアメリカ株です。
アメリカ株式の歴史は「ウォール街のランダム・ウォーカー」で学びましたが、経済面も合わせて把握しておくべきだろうということで、「やりなおす経済史」を読んで記事にしました。
2度の世界大戦でヨーロッパ諸国がボロボロになって以降100年アメリカの好調が続いていますが、危機で舵を切り間違えていたら今どうなっていたかは分かりません。
アメリカにはこのまま頑張って欲しいと願うところですが、何でアメリカが強いのかは歴史から学んでおく価値があると考えています。
↓記事②では日本経済史を取り上げています。
1920年代
第一次世界大戦の終戦直後はぼろぼろになったヨーロッパ各国へ大量に物を売ることでアメリカは好景気に湧きました。
しかしアメリカ経済の生産規模が拡大し過ぎて生産過剰となっていきました。
企業の調子は行き詰っているにもかかわらず、株価は1920年代の10年間で約5倍に跳ね上がりました。
そして2カ月間で株価が半額になるという暴落を迎えました。
本来は企業の業績を反映するはずの株価が期待感だけで上がり続けて、バブルが弾けたという状態です。

5年以上も株価が上がり続けていたら、企業の業績とか関係なく株価はこのペースで上がり続けるものだと錯覚してしまいそうですよね。
これは今にも当てはまることなので、自身を戒めなければと改めて思います。
1980年代
1980年代まで時代を飛ばします。
↓1960年代、70年代のバブルについては「ウォール街のランダム・ウォーカー」を読んで書いた記事に載せています。
この頃のアメリカは、不況でかつインフレという二重苦に苛まれていました。
また貿易赤字と財政赤字を何とかしようとレーガノミクスが実施されました。
アベノミクスの名前の元ネタですね。
レーガノミクスは
- 歳出削減
- 減税
- 規制緩和
等を行いました。
今に続く新自由主義です。
しかしレーガン大統領は軍備拡張路線もしいていたため、赤字を減らしたいのか増やしたいのかよく分からないという状態が続きました。
1990年代
クリントン政権の時代です。
貿易赤字と財政赤字の双子の赤字からの脱却を果たします。
行き詰まっていた製造業から、金融業・IT産業へと舵を切りました。
今のアメリカ経済の好調の元ですね。
「IT産業はインフレなき経済成長が継続する」という世迷い事がささやかれるようになりました。
そして株価は急上昇を続けました。
2000年代
ITバブルが崩壊して株価が落ちました。
しかしアメリカの不況は回避されました。
土地の価格高騰に流れたからです。
株式がダメになったら土地に金が流れるのは日本のバブルのときと同じ現象です。
土地の値上がりから、低所得者向け住宅ローンのサブプライムローンが大量に売られました。
土地バブルの崩壊ともにサブプライムローンが破綻し、それを含んでいた金融商品群が連鎖的に撃沈してリーマンショックの惨劇となりました。
と本書には書かれていて、含蓄のある言葉だと思いました。

コロナ禍でジャンジャン刷られたお金が行き場なく、株式、土地、不動産、仮想通貨へと流れているので、どっかのタイミングで暴落は高確率でおきますよね。
それでも10年後には今の株価よりも高くなっていると信じて、暴落してもドルコスト平均を続けるのがインデックス投資家マインドだと思っています。
まとめ:アメリカ経済史とバブル
10年単位の長期目線で見ると100年調子のよいアメリカの経済史をみてきました。
2度の世界大戦でボロボロになったヨーロッパ各国に代わり、アメリカは覇権を握りました。
途中、日本やドイツに生産業で追いつかれますが、金融とIT産業へ鞍替えすることで経済的優位性を保っています。
台頭してきた中国との戦いがどうなっていくのかは、この先気になるところです。
企業融資以外でお金が余れば、お金を増やすことが命題の資本主義ではバブルを起こします。
バブルを崩壊させずにソフトランディングさせると言っていた人たちはいましたが、これまで崩壊せずに済んだ試しがありません。
バブルは台風のように定期的にやってくるものだという前提の元、株式市場で生活していく心構えと資産運用が大事だろうと考えます。





経済に関する記事です。