FIREしたら強欲資本主義とオサラバ【書評:ユダヤの商法】

ビジネス

日本マクドナルドの創業者である藤田田氏の「ユダヤの商法」を読みました。

事業で実績を残された方がお金を稼ぐためのノウハウを書いているわけですが、正直FIREを目指している私からすると相いれない内容が多かったです。

物がなく貧しかった日本を物質的に豊かにするために必要だった思想なのかもしれませんが、それが今の日本の閉塞間を引き起こしているように思えます。

 

死ぬまでとにかくお金を稼ぎ続けるんだという精神を見ることで、逆に私の目指している人生はこれではないということが分かりました。

「ユダヤの商法」を反面教師として記事にしました。

藤田田氏のファンの方は読まない方が良いかもしれません。

 

【本書から得たFIREへの教訓】

  • 見込みのない商売はバッサリ切る
  • FIREしてお金稼ぎから解放される

 

参考にできる点

最初は参考になった内容から見ていきます。

 

ユダヤ人は見切りがキッパリ

ユダヤ人は、ある商売に3ヶ月投資すると決めると1,2か月目で調子が悪くても積極的に増資する。

ただし3ヶ月で結果が結果がでなければスパっと辞めるという話が載っていました。

 

今までかけた投資額は関係なくこの先プラスが得られるのかで判断すべきという理屈は分かっていても、心情的にはなかなかやり辛いものです。

そこをシビアにやりきれるのは優秀な商売人だなと思いました。

FIRE目指して副業や企業をするときも、ここまで3ヶ月時間をかけてきたのが勿体無いから続けるとかではなく、目がでそうなのかを合理的に判断できるようになりたいものです。

 

休息は必ずとる

ユダヤ人は金曜日の夜から土曜日の夕方まで、禁酒禁煙禁欲とすべての欲望を絶って休息に専念し、神に祈りを捧げると書かれていました。

休日出勤、24時間働けますかなんてやっていても頭が働かなくなって生産性を下げて寿命を削るだけなので、休みを強制的にでも確実にとるのは見習いたいところです。

 

反面教師な点

著者は、日本人のサラリーマンは満足に食事もせず連日の残業に耐え抜き、昼食はザルそばを流し込み、休日は家族に追い立てられて休む間がなく、日本人の血脈が耐えかねないと嘆きを書いています。

ユダヤ人は優雅な食事をするために仕事で稼いでいるが、日本人は仕事するために必要なエネルギー摂取のために食事をしていると。

管理人
管理人

仕事の途中に流し込むのに最適なハンバーガーを提供し始めたのは著者では?

という反論に対して著者はこう書いています。

仕事から解放された時は、豊かな食事をゆっくりと食べるべきである。

しかし、昼は働く時間である。ガンガン働いて、夕食に豊かな食事をすればいい。

昼は戦場同然だから、戦場にふさわしい食事をすべきである。

つまり、ビジネス・フードをかきこめばいいのだ。

これで矛盾はないと言っているのですが、どう感じるでしょうか?

 

管理人
管理人

私には、著者は優雅な昼食をとるけど、貧乏人はハンバーガーでも食ってろと言われているように感じました(著者が実際に昼食で何を食べていたかは分かりませんが)。

経営者としては優れた実績を残されていますが、人間として尊敬できない雰囲気が漂います。

ユダヤ人が「優雅な食事のために仕事をしている」と考えている点は参考になりました。

 

同じ成功した経営者でも、道徳や三方良しを説いていた渋沢栄吉氏の方が断然尊敬できるなと感じています。

↓渋沢栄一氏の「論語と算盤」を読んで書いた記事です。

 

人生の目的は金稼ぎ?

ユダヤ人の金持ちが臨終にあたって、全財産をキャシュに変えて棺桶に入れてくれという小噺が紹介されています。

友人がやってきて小切手を書いて棺桶に入れて、同額だからキャッシュはもらっていくよというオチが付きます。

 

ユダヤ人がこの小噺をどういう教訓としているのかは書かれていませんでしたが、著者はユダヤ人の金銭への執念深さを言い表していると、褒めたたえる感じに書いています。

 

管理人
管理人

臨終間際に棺桶に現金を詰め込んで何が嬉しいのかさっぱり分かりません。

この辺り価値観が全然違うんだなと読んでいて感じました。

お金なくして生きていくことはほぼ無理ですが、一生に必要なお金を得た後も強欲に商売を続けてお金を増やして、それの何が楽しいのだろうかと疑問が湧きます。

 

いえ、楽しめるタイプの人は楽しいのだと想像します。

ただFIRE目指すような私は、こんな道進みたくないなと思います。

 

お金のキレイ、汚い

お金にキレイ、汚いなんてことはないと書かれていて、それはそうだと思います。

ただその後に、買い占めをして値段が上がったところで売るのも立派な商売だといったことが書かれていて、それはどうだろうかと感じました。

 

例えば、包丁に良いも悪いもありませんが、強盗に包丁を使う人がいたら「悪い使い方」です。

お金自体にキレイ、汚いはありませんが、キレイな稼ぎ方と汚い稼ぎ方はあるのではないかと思えます。

安いが健康に悪いものをジャンジャン売りさばけば短期的には儲かりますが、買い手が病気になっていなくなれば長期的にはビジネスを持続できないのになって感じです。

管理人
管理人

FIREしたらお金のために働く必要がなくなるので、理想に合わない仕事なんて例え儲かっても手を付けたくないと思っています。

 



まとめ:FIREしたら強欲資本主義とオサラバ

お金稼ぎが目的であるならば、お金を稼ぐための手段を躊躇するなという思想があることは理解できます。

しかし、それをやりたいのか、人生の目的がお金稼ぎなのかという点はよく考えるべき事項だと思います。

生きていくにもFIREするにもお金は必要なので稼ぐ必要はありますが、少なくともFIREした後には強欲資本主義とはオサラバして生きていきたいと考えています。

 

【本書から得たFIREへの教訓】

  • 見込みのない商売はバッサリ切る
  • FIREしてお金稼ぎから解放される

 

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