ここ20年くらいの日本の政策をデフレを進める内容になっていると書かれた本を読みました。
部分的に値段の上がっている商品もありますが、全体的には時間をおけば値段が下がる商品が多いですし、平均給与なぞは下がっていて国内需要はガリガリ減っています。
デフレは日本全体を衰退させますが、経営者と資産家は得をするという状態です。
FIRE後は、現金もってるだけでデフレ下では価値が増えるので暮らしやすいのかもしれません。
労働収入を得るためには、デフレの続く日本はどんどん悪い環境となっていくので対処が必要かもしれません。
対象書籍の内容を鵜呑みにする前に
「目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室」ではTVなどで語られる経済の一般常識とは異なることが書かれていて大変興味深いものでした。
しかし主流派の経済学会から著者が酷い目にあわされたのか分かりませんが、結構恨み節や名指しの批判が散見されます。
恨みは人の目を濁らせるので、本人に自覚がなくとも相手を叩きのめせるように事実を歪めて把握してしまっても不思議ではありません。
当記事では本書に書かれていた内容を紹介していますが、話半分に読んでいただくのが良いかもしれません。
貨幣とは何か
貨幣とは、第三者にも譲渡することができる特殊な形式の「負債」
だそうです。
またお金の教科書では「お金(不換紙幣)はみんなが価値があると信じているから価値がある」となっていますが、納税を自国通貨で支払うように規定しているから価値があると本書には書かれていました。
書籍「君は1万円札を破れるか?」では、国家が法律で価値を規定し納税をその通貨で行わせることで強制的に通用力を持たせているだけであり、結局通貨の価値の根拠は信用だと書かれていました。
同じ事柄への見解が違うのは興味深いところです。
↓「君は1万円札を破れるか?」を読んで書いた記事です。
「奇跡の経済教室」では仮想通貨は納税に使えないため貨幣として成り立たないと書かれていました。
国に縛られない仮想通貨の思想は面白いなと思っていたのですが、上記の理屈が正だとすると仮想通貨は全てゴミデータと化すことになります。
それはそれで結構面白い実験結果が見られることになるので、世界の行方を見守ります。

本書発行後にビットコインで納税できる国もでてきていますが、はてさてどうなるのか。
ちなみにビットコインの仕組みであるブロックチェーンには興味がありますが、仮想通貨は現状投機商品ですし一切購入していません。
現状の政策では日本はデフレを抜け出せない
水飲み場に馬を連れて行っても、喉が渇いていなければ水は飲まない。
需要がないのに金を刷っても景気が良くならないのはこれと同じと書かれていました。
格差の拡大は需要の縮小を通じて経済を衰退させます。
- 消費増税
- グローバリゼーション
これらの近年日本がとってきた政策は格差を拡大させるばかりです。
デフレ下では日本全体は成長しませんが、労働者を犠牲にして経営者や投資家は利益を増やしていくことになります。

FIREした後は、デフレの続く日本は住みやすいのかもしれません。
FIRE目指して労働している段階では、インフレの海外で働いた方が得ですね。
レント・シーキング活動
特定の勢力が自分たちの利益を増やすためにルールを変更したり政策を誘導したりすることを「レント・シーキング活動」と言うそうです。
「日本が成長しないのは規制に守られた既得権益にしがみついた連中がいるからだ」と民衆を煽って、ルール変更後はレント・シーカーが新たな既得権益者になるだけだと。
隠れた悪を退治してやると陰謀論にのめり込むと、真の悪に利用されているというのはなんとも皮肉なことです。
日本の経済界は財政健全化が重要であり消費増税はやむを得ないと主張するが、それなら法人税も増税すべきなのに国際競争力を持ち出し話を逸らす。
経営者や投資家はデフレが続いた方が得をするし、自分が死んだ後に日本の経済状況が悪化しようが知ったこっちゃないと考えていたとしても、超資本主義の現代においては不思議ではないと思います。


日本はデフレが悪化するような政策を取り続けているため、デフレスパイラルを抜け出せないのでしょう。
アベノミクスだって株価が上がっただけで、労働者の給与も購買需要も上がっちゃいないですからね。
需要が無く余って行き場のないお金が流れて金融資産の価格が上がる現象は、コロナ禍と同じに思われます。
それなのにグローバル化は進めているので、外国からボコボコに買いたたかれてジリ貧になることを前提として将来設計をした方が無難と思われます。

買いたたく側の資本家になれれば影響ないとも言えます。世知辛いですね。
「安いニッポン」も読んでみようと思っています。
MMTに関して
MMTとは「財政赤字の大小はインフレ率で判断すべきだ」という考え方だそうです。
国債は、将来世代の納税者から国際保有者へと、同じ世代の国民の間でお金が移っているだけなので、将来への借金んではないと書かれていました。

無限にお金を刷れば良いとは言ってないのに世間で誤認されているということ?
税金は物価調整の手段であり財政確保の手段ではない、とは??
ひろゆきさんは、MMTはインフレ率のコントロール方法を示していないので役に立たず理論になってないでしょと言われてますね。
学者でない方のコメントではありますが、批判的な意見も引用しました。
MMTが理論として正しいかを一般人が考えたところでどうなるものでもありませんが、人類はインフレ率をコントロールできるのかが見ものですね。
歴史からはインフレ率をコントロールできている感じがしないので、インフレ恐怖症は自然な感覚のように思えます。
そして日本はデフレのまま。
まとめ:日本のデフレは止まらない
ここ20年くらいの日本の政策をデフレを進める内容になっています。
デフレは日本全体を衰退させますが、経営者と資産家は利益を得られます。
FIRE後は、現金もってるだけでデフレ下では価値が増えるので暮らしやすいのかもしれません。
FIREするまでの期間によって、日本にとどまるのかインフレで給与のあがる外国に飛び立つのか選択が変わってきそうです。


海外に飛び立つとしてもインドは絶対に嫌ですね↓