総資産が1億円以上の人が富裕層ですが、そんな億り人はどんな人たちなのでしょうか?
書籍「金持ち 悪の法則」で、昔からの大株主や農家だった地主が多いという内容が書かれていて面白かったため、記事にしました。
富裕層は税金などが自分たちに有利になるように制度を変え、さらには一般庶民からその分を補填させるような仕組みを政治家に作らせています。
例えば、株式の配当金が1万円でも1億円でも所得税率は15%で一定という、世界で類を見ないおかしな制度となっています。
しかし一般庶民が搾取から逃れるためには好むと好まざるとに関わらず、敷かれているルールを利用して投資をしていくのが効率的になります。
日本の富裕層優遇は格差を拡大させ、しかも日本を沈没に向かわせる制度となっています。
真っ当な未来を目指せる政策を実施できる政治家を選挙で選びたいものです。
ただ日本もうダメだとなったときのリスクヘッジとして、海外に逃げられるような準備もしておいた方が良いかもしれません。
億り人ってどんな人たちなのか
総資産が1億円以上の人が富裕層ですが、そんな億り人はどんな人たちなのでしょうか?
投資で一発当てた人とか、ブイブイ言わせてるIT社長とかが頭に浮かびます。
しかし、それは億り人の中の極々一部にすぎないと本書には書かれています。
投資で一発当てた人
仮想通貨の取引者346万人中、億り人になったのは300人だけです。
1万人に1人の割合、遭遇するのはかなりレアなはずです。
ネットで1億円儲けたと謳っているいる人は、実は借金が2億円あったりするかもしれず、ホンモノである可能性は低そうです。
IT社長
目立つ人は多いですが総数は、200万人の億り人の中で2万人未満です。
企業の時価総額ランキングでも10位以内は創業30年以上の大企業が名を連ねています。
ソフトバンクは新しい会社のイメージがあるものの、創業40年以上です。
日本で強いのは昔ながらの大企業になっています。
ちなみにアメリカの時価総額ランキング10位内に創業30年未満の企業は3社あり、かなり違いがあります。
実際の億り人たち
投資で一発当てた人やIT社長でないとすると、実際の億り人はどんな人たちなのでしょうか。
本書では下記の人たちが挙げられていました。
- 昔からの大株主
- 昔からある大企業の役員
- 農家だった地主
昔からの大株主
大企業の創業一族などで生まれながらの大株主がいます。
株式の配当は2009年からの9年間で倍増しています。
元々年間1,000万円もらえていたとるすと、2,000万円に増えた計算になります。
しかも配当にかかる所得税率はいくらもらっても15%で定率です。
1万円稼いでも1億円稼いでも税率が同じという、世界に類を見ないおかしな制度となっています。
↓ピケティの r>g の経験則がありますけど、富裕層が人為的に制度を作り変えて生み出している感じがしてきました。
昔からある大企業の役員
報酬1億円以上の役員が538人いました(2018年3月決算)。
アメリカの天文学的な報酬をもらっている役員よりは安いですし、税金でもっていかれることを考えると、サラリーマンという地獄の耐久レースを生き残った人たちがこれくらいもらっても良いんじゃないかと個人的には思います。
問題なのは、社員の給与をガンガン下げているのに、株主への配当を上げて、役員報酬を増やしている場合ですね。
富の無い人達が一方的に割を食うという構造は許し難しです。
農家だった地主
農家にお金持ちのイメージがなかったのですが、大地主は話が別です。
農地は農業以外に使ってはいけないという法律があるものの、抜け道があります。
20年農地として使えば、その後は自由に使えるようになります。
戦後の頃は首都圏にも農地が多くありましたが、近代化によりアパートやマンションに変わっていきました。
元農家の大地主が、大量の土地と不動産を所有した贈り人として存在しています。
搾取される労働者
大株主や地主はどの家庭に生まれかで決まるので、一般庶民に努力のしようがありません。
じゃあ億り人の夢はみずに慎ましく生きようと思っても、一般庶民にはさらに残酷な事態がまっています。
日本の平均年収はここ20年ほどで20ポイント以上落ちています。
アメリカやEUは30ポイント以上増えているのにです。
小泉閣のときに竹中平蔵氏は以下のように本に書いていたそうです。
労働分配率を下げれば、家計は苦しくなる。でもその分を投資で儲ければ補える。
一見正しそうですが、収入が少なければ大半を生活費に取られてしまい投資するお金が残りません。
眩暈がしてきますが、このような政策をとる政治家を選挙で選んでいるのは我々であるということも忘れてはいけませんね。
一般庶民の税負担率は上がっている
社会保険料は会社が半分払っていますが、これは会社が社員のために支払っているお金という面から考えると、給与の一部ともとれます。
そうするとサラリーマンは、税金と社会保険料で収入の50%を国に徴収されていることになります。
苦しい生活だったと言われる江戸時代の農民よりも高い割合の搾取を受けています。
↓書籍「貧乏はお金持ち」でもサラリーマンは源泉徴収により国から搾取され放題であると書かれていました。
格差の拡大
一般庶民が貧しくなるのは日本国の財政が厳しくなっているから仕方ないよねというプロパガンダが敷かれていますが、富裕層の負担は減りさらに裕福になっています。
一般庶民からむしり取ったお金が富裕層に流れて、格差が拡大しているのが現状です。
↓書籍「10%消費税が日本経済を破壊する」でも、消費増税分の金額は企業や富裕層への減税で帳消しになっているという話が書かれていました。
日本は金融緩和で紙幣を蒔き続けていますが、富裕層の元によりお金が集まるだけで消費は刺激されていません。
1人が消費する金額には限度があるので、人口の大半を占める一般庶民にお金がまわるようにしないといけません。
「企業は内部留保を増やし、株主への配当を増やしていますが、いやいや労働者の給与を増やしなさい」という政策が打ち出されなければ、将来日本は沈没します。
↓書籍「奇跡の経済教室」では日本のデフレが止まらないのは、金融緩和などのインフレ対策を取り続けてきたからであると書かれています。
我々一般庶民の武器は沢山いるという民主主義の中での数の力なので、目先の個人の利益に捕らわれず日本を沈没させない政策を打ち出せる政治家を見極めたいものです。
それが叶わぬときに備えて、日本を脱出する用意もしなければと危機感を持ちました。
まとめ:富裕層優遇の政策を排除、無理なら日本脱出
どのような人たちが億り人なのか見てきましたが、大株主や大地主など生まれながらの特性が強く反映されていました。
200万人という少ない富裕層ですが、一般庶民がそこに至るのはさらに狭き門となっています(不可能ではないのですが)。
さらに富裕層に有利な制度が多く設定されています。
一般庶民が搾取から逃れるためには好むと好まざるとに関わらず、敷かれているルールを利用して投資をしていくのが効率的になります。
日本の富裕層優遇は格差を拡大させ、しかも日本を沈没に向かわせる制度となっています。
日本での生活は気に入っているので、真っ当な未来を目指せる政策を実施できる政治家を選挙で選びたいものです。
日本オワタ/(^o^)\となったときに海外に逃げられるように準備もしておいた方が良いかもしれません。



