欲望か理想が目の前の環境となって現れる【原因と結果の法則】

読書

「原因と結果の法則」という書籍をご存知でしょうか。

科学書のタイトルのようですが、歴史上最も多くの読者を獲得してきた自己啓発書だそうで、聖書に次ぐベストセラーだとさえ言われています。

管理人
管理人

私は、他の書籍で紹介されているのを見るまで存在すら聞いたことなかったのですが、どんなもんかと読んでみました。

 

いま置かれている環境がどのようなものでも、そうなった原因は自身の想いにあると書かれています。

資本主義の考え方にどっぷり浸かってきたので簡単には理解できなかったものの、興味深い思想だと感じたので記事にしました。

【本書から得たFIREへの教訓】

  • 欲望を放棄しているとき、搾取する側、される側のどちらにも属さないで居られる
  • FIREしても、しなくても、理想は持った方がいい

 

欲望の暴走が悪い環境を呼び込む

本書に以下の言葉が載っていました。

人類はいまなお、コントロールされることのない激しい感情とともに突進し、コントロールされることのない悲しみのなかで取り乱し、不安や疑いの風に吹き飛ばされつづけています。

 

資本主義全盛の現代、お金を稼ぐことのみが正しいと思わされる傾向にあります。

しかしお金持ちの中でも、夢を追い続けて楽しそうな人もいれば、お金を増やし続けることのみに追われて苦しそうな人もいます。

お金を稼げたというのは理想を追い求めた先についてきた付随物であって、お金を稼ぎたいという欲望を追い求めた先には苦悩が待ち受けているのではないかと思います。

 

渋沢栄一氏は明治維新直後を生きた人でありながら、資本主義の暴走が招く危険を察知し、事業で大事なのは三方良しのような道徳を備えることだと説いています。

↓渋沢栄一氏の「論語と算盤」を読んで書いた記事です。

 

「原因と結果の法則」に書かれている内容に戻ります。

 

暴飲暴食で慢性病を患っている裕福な人は、欲望はそのままにしてお金で健康を取り戻そうとします。

しかしそれはうまくいかず、欲望を野放しにした結果は酷い環境となって現れるように自然はできていると著者は言います。

 

また敵意に満ちた意地悪な思いは、不安と恐怖に満ちた環境として姿を現します。

管理人
管理人

インターネット上で人の悪意を見ているとこの世界嫌だなと思ってしまうのですが、その気持ちが私の不安な環境を産み出してしまっているのかもしれないと、ハッとさせられました。

 

↓不安は消えないけれどマインドフルネスにより振り回されなくなるという記事も書いています。

 

  • 自身の精神混乱の結果は、苦悩をもたらす環境として現れます
  • 病的な思いの結果は、病的な体として現れます

いま目の前にある環境という結果は、自身の想いという原因によって導かれたものだというのが本書で示されている「原因と結果」の法則です。

 

管理人
管理人

どんな環境に置かれても、それは自身の想いの結果であるというのは言い過ぎなのでは?と正直読んでて思いました。

 

資本主義全盛の現代も含めて、いつの時代も搾取というものは起こります。

搾取される側の環境にあることも、想いの結果だと著者は言います。

 

搾取のおこる環境に関して

貧しい家庭に生まれ、子供の頃勉強する時間を取れず安い賃金での労働で搾取されるようになったとします。

そのまま搾取され続けることは、未来に対して努力することを諦めた怠惰の欲望を放置した結果の現れだということになるようです。

理想やビジョンを持っていれば、それに向かって学習・スキルアップ・努力を行い、搾取される環境からは自然と離れていくものだと。

 

搾取される側の人は考えたくないし判断もしたくないので、搾取する側の人を求めているのだと、なかなか厳しい指摘をあげています。

管理人
管理人

起きている時間全て安い賃金で働かされ続けたら変えるの無理じゃないか?とは思いました。

 

とはいえ自身に当て嵌めると搾取されるサラリーマンは嫌だと思いつつ、まだサラリーマンを続けています。

変化することが怖いという怠惰の気持ちが、搾取される環境を維持してしまっているのかもしれません。

 

あらゆる身勝手な欲望を放棄しているとき、搾取する側、される側のどちらにも属していない

と書かれています。

 

現代社会の搾取は過労死を生み出すほどの酷い物になっていますが、そこまで追い込まれた人間が一体何の欲望に流されてこのような結果を導いてしまったのかと考えると、正直よく分かりません。

過労死は精神か体の病気の末期症状なので、病気にかかるという結果がでないように想いという原因の方を変えておきたいとは思います。

↓現代社会の搾取について書かれた「隠された奴隷制」読んで書いた記事です。

 

理想が良い環境を現す

欲望が悪い環境となって現れるのと逆に、理想は良い環境となって現れます。

お金が沢山欲しいは欲望ですが、家族に不自由のない暮らしをさせたいというのは理想に近しい気がします。

お金のために仕事だけに集中し家庭が崩壊することもあれば、仕事はそこそこでお金はそんなにないけれど家族との時間を長くとって不自由なく暮らせているということもあります。

 

お金はあるに越したことはないですが、そのために欲望を野放しにさせているとどこかしらに歪が生じて不幸になるということなのだと思います。

何が欲望で何が理想なのかの線引きは難しいですが

  • 釈迦は、人の煩悩は消えないので、人のためになる要素を取り入れなさいと言っています
  • アドラーは、人に貢献できたと感じるこができると幸福に繋がると言っています

 

管理人
管理人

自分のためではなく他人のために取り組めれば、仮に資本主義的には成功しなくても、満足した人生を送れるのかなと読み解きました。

 

『疑いと恐れを克服することは、失敗を超越すること』という言葉も載っていました。

10年以上続けてきたサラリーマンをFIREして辞めると失敗するかもしれませんが、乗り越えなければ自身にとって悪い環境が変わることなどありえないのだと考えています。

 

FIREしたら欲望からはだいぶ離れられますが、次は目指したい理想を見つけないといけないのか、というところです。

管理人
管理人

資本主義の思想にどっぷりつかって生きてきていたので、私にとっては理解するのがなかなか難しい書籍でした。

 

↓釈迦の思想について書かれた「超悟り入門」を読んで書いた記事です。

↓アドラー心理学について書かれた「嫌われる勇気」を読んで書いた記事です。

 

まとめ:欲望か理想が目の前の環境となって現れる

歴史上最も多くの読者を獲得してきた自己啓発書と言われる「原因と結果の法則」を読んでみました。

欲望を留めなければ悪い環境となって現れ、理想を目指せば良い環境となって現れるという内容でした。

暴飲暴食を辞めない人がお金を払っても健康になれないという例は合点がいきましたが、全てに当てはまるのかは正直なところピンときていません。

 

しかし欲望を追い求めてもろくな目に合わなそうだと感じてFIREへの道を進んでいるので、方向性はズレていない気がしています。

理想なく生きてきてしまったので、理想は探してみようと思います。

 

【本書から得たFIREへの教訓】

  • 欲望を放棄しているとき、搾取する側、される側のどちらにも属さないで居られる
  • FIREしても、しなくても、理想は持った方がいい

 

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